憧れのデザイン事務所に入社できた。
デザイナーの肩書のついた名刺をもらった。
それだけで一人前のデザイナーになれた気がしていたあの頃。
だけど現実は、ダメ出しに次ぐダメ出しで、結局上司や先輩のディレクターさんの言うとおりのデザインに仕上がる…。
修行の期間はカッコつける余裕もなく、脂汗かきながら毎日デザインのスキルを磨く日々。
そんな新人デザイナーにとって、自分をデザイナーらしく表現できるのは唯一見た目。
私服で働くことの多い現場では、いくらおしゃれしても怒られることは少ないから。
もちろん、社会人として非常識なカッコはだめだけど、
おしゃれだけでデザイナーである事を実感できる。
飲み会などで「デザイナーっぽい〜」と言われて悦に入るのもこの頃。
まだまだ技術も提案力も備わっていないころ、ぼくらはそんなところでセンスを披露していたのかもしれない。
ちなみに、キャリアを積めば積むほど、服装はシンプルになる傾向があるかも?
白のオックスフォードシャツ×ジーンズスタイルや、そもそも色を使わない黒ずくめスタイル。
研ぎ澄まされれば、襟さえもなくなっていく。
デザイナーの皆さんは、いまどんなスタイル(レベル)の途中ですか?
Staff
- Text/6B
- Illustration/アツダマツシ