【研究内容】
2019年の6Bの金ピカすぎる年賀状。
表も裏も、しかも側面まで金ピカで、一体印刷は何色?そもそも紙の色はどの色?
この年賀状がどう作られてるのかを研究しました。
かたち3兄弟です。
6Bさんが西宮に移転した時に、
いつもお世話になっているイラストレーターのニシワキタダシさんに生み出してもらったわれわれやけども、
特にすることが無いと思ってたら、こんなところに使われる羽目になるとはですね。
棘のある言い方するなぁ、角が鋭利な三角だけに!
まぁでも、デザイン好きの3兄弟としては、6Bさんのデザインの秘密暴いていくのもおもしろないですか?
そんなこんなで、デザイン研究会はじまります〜!
しっかしこれは不思議なデザインだなもす!腕が鳴るもす!!
あ、そんなキャラで行く感じなん?ま、いいけど。では、研究発表はじめましょか!この金ピカ年賀状、みんなどーなってると思う?
こんなもん簡単ちゃうん!?金の板紙の上に金魚印刷してるんちゃうん?
鯛や、金魚ちゃう、めで鯛や。年賀状や。金魚は暑中見舞いや。6Bさんおこりはんで。
なんでも、鯛は西宮の象徴とも言える・七福神のえびす様が釣る魚で、
その時はまだ告知していないながらも、西宮へ移転することを示唆するために 鯛のモチーフにしたんやって。
色々考えてはるんやなぁ、しらんけど。
「だなもす」キャラなくなってもーてるやん。
ほんなら、えびす様のほうが分かりやすかったんちゃうん?
えびす様やったらダイレクトすぎるんちゃうん?知らんけど。まだ移転を周知させていないけど、決定事項として示唆させてるとかちゃうん?
なーね。
インナーモチベーションというか、年賀状ってずっと持ってるから、「ああこの年に西宮に移転したんやなぁ」って、後々浸れるようにしてるんちゃうかなぁ。
めっちゃフォローするやん、6Bの人とちゃいますよね?
ま、ま、ほな、前置き長なったけど、そろそろ解明していきましょか!
まず裏面(鯛の絵柄面)の一番上に印刷された色を剥がしますね。どの色が剥がれるかわかる?
そりゃもう金色のカードに、赤・黒・白の3色印刷っしょ!せやから、一番上は…
黒や!!!(どや顔)
黒…ね。では、一番上の色を剥がしてみようかー。せーのっ!
あれ??なんかハンコみたいなんが取れたし。
そう、この落款(らっかん)は印刷じゃなくて、実際のハンコやったんやね。ひょうたんのが小野さんので四角のが寺前さんの落款やな。
なるほどなるほど、最後に手作業を一手間加えて人の温度感を伝える…。 確かに6Bさんの仕事らしい仕上げやな。
え?てか何枚押したんこれ?
300枚くらいらしいで。判子2つやから600スタンピングやな。
仕事納め差し迫った年末に、なかなか骨の折れそうな作業やなぁ…
ちゅーことで、この落款はハンコやったってことやね。
ではここから印刷がどーなってるか調べていこか。もう一回聞くわ。一番上の色はどれやと思うー?
黒や黒!一番濃い色を最後に刷るのは印刷の鉄則やからなー
うーん、なんかここポイントな気するなぁ。黒じゃないんかなぁ………もしかして、赤・・・!?
ほう!ひねってきたねー
金色の紙に、赤色の印刷をしてるんかな?いや、でも…赤のインキって、透けずに金色の紙の上に乗るんかなぁ?
じゃあ箔押しって手もあるな!
むむっ!
なるほど!箔押しなら、紙の色は透けないもんね。
てことは、こういうコトかしら??(ぽわわわ〜ん)
そうそう、金色の特殊紙に赤色の箔押しをしてるに違いないやろぉ〜
箔押しのホイルに赤色があることぐらい知ってるで〜。これで決まり!
ファイナルアンサー(古)???
・・・・・・ファイナルアンサーで(古)!
・・・・はぁ・・・・(古)
・・・・・・・・ゴクリ・・・・・・・・(古)
残念っっっ(古)!!!!!
ああっっっ(古)!!!
ここがポイントなのはお察しの通りやけど、赤色は印刷でも箔押しでもないねんなぁー正解はこちら!
おお!そっち!!!??
実はこの年賀状、金色のほうが紙じゃなく、鯛のバディになってる赤色の方が紙の色やねんな!!
ほぉ〜〜〜〜
箔押しは印刷と違って不透明やから(※ものによっては半透明もあります。)、紙の色を隠すねんな。
ふんふん。
ほんで、紙の色は小口(※紙の側面)で色がわかるから、普通なら側面は赤色が出てきちゃうけど、
小口に「エッジカラー(天金加工)」で金色を塗って元の紙色がバレないようにしてるんやねぇ。
ほ〜そんな印刷加工があるんか。赤い紙がベースなことを隠したわけやね。騙されたわー。 側面に見えている色が、なんとなく紙の色って認識してしまうもんなぁ。
俺は最初からわかってたけどな。
で、金色の箔を加工する前に、目玉の白と黒を、オフセット印刷で刷ってあるんやね。
あ、そうそう、白の印刷用インキは、「オペークインキ」と呼ばれる不透明なインキやから、色紙の上にもちゃんと乗るんよ。
(※完全に透明にはならず、やや紙色を受けます。紙の色を隠したい場合は2度塗り3度塗りをします。)
!(はっ)!!…・・せやけど!表面はその分解では説明できへんで!!
というと?
表面(宛名面)は、紙の色…つまり赤色がまったくない!! 金色が箔押しとして、白の文字色はどうやって表現してるんや〜??
確かに印刷の白色はいうてもインキ。多少紙の色が透けるからやや赤っぽくなるはずよね?
やるやな。裏面(絵柄面)の目玉のところを見てみると、白インキは多少透けるわけから、紙の赤い地色をなんとなく感じる白になってるよね。
ほやで。
しかし…この年賀状の宛名面の文字は…なんともピュアな白色をしている!!!!
文字周りになんだかすこし凹凸感があるし、絵柄面と同じように金の箔押しを全面に敷いて、その上に白色の箔押し…とか!?
箔押しを2色!!???そんな贅沢を6Bさんがすると思いますか!?
思いませんっ!!
そう、その通り。さすがにそんなにお金をかけるわけがないよね〜。ならどうなっているのか。お見せしよう。
お願いします。
ハァ〜〜〜〜レッツ・ショータイミング・ナゥ・ヒィウィゴォーーーー!!!!!!
ださっ!!
あれっ!?金色が取れて、紙に白色が残ってるで!?
そう、金の箔押しがされてたのは合ってたね〜。そして文字部分が抜かれている。その抜かれた部分から、紙色が覗いてたんやね。
いやいや、でもおかしいやん。
ん?
絵柄面の研究で、この年賀状の紙は赤い紙って言ってたやん。 じゃあ、ここも赤い紙の色がでないとおかしいやんっ!
そうか、そうやんな。てことはやで、この白色も、印刷かなんかで、赤い紙を白くしてるんちゃうん!?
…諸君、残念だが、この白色は、紙の色なんや。
な…なんやて!!!!!!
ほな、赤い紙はどこいったんや???
正解は、これを見てもらいましょう。どうぞ!!!!
これは…!
「合紙(ごうし)」といって、2種類の紙を張り合わせて1枚のカードにする方法なんや。
合紙?
その紙に、表も裏も側面も金の箔押しをして、紙の構造がわからないように隠し、赤い面を絵柄面に、白い面を宛名面に使ったっちゅーわけやなぁ。
これは複雑やなぁ。
何や、騙されるわこんなん!でも印刷っておもろいなぁ。ただ白い紙に印刷するだけが印刷じゃないわけやな。
ほんまほんま。この年賀状は、印刷会社のハグルマオンラインからネット通販でも作れるらしいで。 6Bさんはここで刷ったっちゅーとったわー。
印刷通販でもここまでできるんやなぁ。
ほなこれで今回の研究発表は終了やな!また何か気になるデザインあったら研究してみようー!
つぎは騙されへんよーに印刷の勉強でもしとくかぁ。
他にもいろんな印刷加工がきっとあるんだなもす!デザインも印刷も奥が深いんだなもす!!!
だなもす口調忘れてなかったんや。
【まとめ】
◯用紙:ボード紙(二層合紙) 朱×スノーホワイト
◯印刷会社:ハグルマオンラインストア
【オモテ】(1)印刷(白オペーク・黒)→(2)印刷(黒)→(3)箔押し(艶金)→(4)スタンプ
【側面】エッジカラー(艶金)×4辺
【ウラ】(1)箔押し(艶金)
かたち3兄弟
デザイン研究会
Katachi 3 Brothers
デザイン事務所6Bの隠れキャラ。 デザインの原型・◯△□をモチーフに、イラストレーターのニシワキタダシさんによる3人組。 すべての形・デザインはこの3つの形で成り立っていると言われています。